「日韓関係改善は15年必要」外交評論家の岡本行夫氏



日経ビジネス3月11日号の特集「韓国 何が起きているのか」では政治から経済まで日韓を取り巻く環境の変化を取り上げた。かつてないほど冷え込んだ二国間関係をどうみればいいのか。外交評論家の岡本行夫氏に聞いた。

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――国際社会の中で韓国は日本にとってどんな存在なのでしょうか。

 本来、韓国は日本のいちばん重要なパートナーになっておかしくない国だと思っています。国際会議で同じような立場を取り、自由貿易圏を形成し、国民の交流も増やしていくという相手のはずです。

 金大中大統領の時はそういう方向になるのかという望みがありました。1998年に日本の国会で「未来志向的な関係を築く」と演説したときは私も感動しました。指導者が前向きかどうかは二国間関係において大変重要です。しかし、盧武鉉、李明博、朴槿恵、文在寅各大統領は自らの政権基盤を強化するために国民の反日感情をあおって、国内の政策を推進していくという道をとりました。

――文在寅政権は過去の歴史問題にいまだに言及します。日韓関係は改善できないのでしょうか。

 植民地支配の歴史については、日本は韓国に虚心坦懐に反省すべきだと思っています。1910年の日韓併合で日本の一部とし、彼らの国民性、国家としてのアイデンティティを奪いました。これが韓国の日本に対する怨念の淵源であり、我々はこのことをきちんと認識しないといけません。しかし戦後、日本は経済協力もし、反省もして、歴史的な問題にきちんとした対応をとっています。

 ところが韓国の国民性なのでしょうか。朴槿恵前大統領は就任直後の抗日独立運動の式典で「加害者と被害者という立場は1000年たってもかわらない」と演説し、特に若者の反日感情を煽りました。これは大きな責任があったと思います。そして中国に対して、伊藤博文を暗殺した安重根の記念館を共同でハルビンにつくろうと働きかけて実現してしまいました。意図的に歴史的な怨念を掘り起こしています。それが続く限りは日韓関係の改善は無理です。

 日本政府も少し問題があると思います。たとえば、どうして日本は慰安婦に日本人女性が多くいたということを国際社会にきちんと言わないのでしょうか。戦場に婦女子を送るという野蛮な制度はもちろん非難されるべきですが、韓国が主張する「性奴隷」というシステムなどは存在しませんでした。実態についての日本政府の立場を事実をもって説明すれば、少なくとも欧米の印象は随分変わるでしょう。日本にとって深刻なのは韓国にどう思われているかということ以上に、国際社会で日本がどう思われているか、なのです。


次も親日的な政権は現れない
――韓国国会議長が天皇陛下に謝罪を求める発言をしました。

 相手の歴史と国民感情を知らないということでしょう。国会議長は本来は親日的な人なのに、日本人の神経を逆なでにする。これでは日韓関係の改善はおぼつかない。今上天皇がどれだけ戦争に対して正面から向き合ってこられたか。政治サイドが忘れたようなことを天皇は自分の心の重荷としてずっと担いでこられて、日本国民全員が大変に尊敬している。それが分かっていたら出るような言葉ではない。親日層、知日層でもあんなものかとがっかりしました。

――文在寅政権の対北朝鮮、対米、対中、対日政策をどのように評価していますか。

 北朝鮮との融和に前のめりになっていることが心配です。そのことにすべての優先順位を置いているがゆえに、日本との関係が悪くなっている。今までの韓国の政権は米国との関係を重視して中国、北朝鮮との関係を悪くするか、中国、北朝鮮との関係を重視して、米国との関係を悪化させるかのどちらかでした。ところが文政権は米中とうまくやっている。その代わりに日本を切り捨てている。対日関係は文大統領が改善したいと思わない限り、前に進みません。

 米国は韓国が北朝鮮に寄り過ぎていると懸念しはじめていますが、韓国が米朝協議のお膳立てをしたという意識はあります。日韓関係については、もう少し韓国は日本に対する態度をかえるべきという意見が徐々にワシントンで強くなっています。

 中国で次に指導部になるのは「第6世代」といわれる、今の40代後半から50代半ばの人たちです。欧米に留学し、日中関係の蜜月時代、胡耀邦氏の時代に育った、日本に対して中立的な人々です。ところが韓国でその世代に対応するのは60年代生まれで、80年代に民主化運動に参加した反米、反日の「386世代」。文氏から次の世代の政権に移ると、世代の平均値としては対日感情が厳しくなっていきます。

 文政権の次に親日的な政権が突然現れることは考えにくく、次が保守政権であっても難しいでしょう。韓国の大統領は任期が終わると逮捕される人が何人も出る。だから国民受けする政策をとって政権基盤を盤石にしないといけなくなる。最も手を付けやすいのが対日批判、という構図は変わっていません。

 だから、当面打つ手は無いのではないでしょうか。関係改善には15年は必要だと思います。「よく話し合って相互理解を深めるべき、未来志向でいくべき」と言いたいですが、正直なところ難しい。ダメージコントロール、つまり国際社会に説明することなどにより、日本がどうしたら被害を極小化できるかを考えるべきと思っています。

 しかし、日韓関係には期待できる面もあります。人口が5100万人の韓国から年間750万人の観光客が日本に来ている。これは韓国の対日感情を着実に変えていくことになります。日本に来てみれば徴用工や慰安婦で連想するような日本とは全く違うことがわかってもらえると思います。

――日韓関係が悪いままで、安全保障上の問題は生じませんか。

 米国も含めた東アジアの安保関係は、これから困ることになるでしょう。自衛隊と韓国軍が共同行動をすることはあり得ません。しかし、在日米軍と在韓米軍は、ともにハワイのインド太平洋司令部のもとにある同じ軍隊で、それぞれの役割によって日本と韓国に置かれています。在日米軍は韓国防衛にもあたるし、在韓米軍は日本防衛にもあたります。これは米軍の集団的自衛権の適用です。ところが米軍を置いている日本と韓国の関係がこれだけぎくしゃくすると、それがうまく運用できるのでしょうか。

 トランプ大統領が在韓米軍の削減の方向に向かった場合、日本の安全保障を脆弱化させます。そういうこともあって本来、日韓の協力体制は必須ですが、それができる状況でないなら、日本としては米国と協力しながら独自に北朝鮮に対する抑止力を増強することが一層重要になると思います。

【日経ビジネス】https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190315-59454473-business-kr


関係改善? 必要無いでしょう。
それこそ一度国民投票をしてもらいたい。
改善、国交の継続が必要だとの意見が大勢なら仕方が
ありませんが、国民の望まない関係は不要でしょう。

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