【コラム】5年限りの政権に国をひっくり返す権限などない



 韓国という国の立場は、至るところで「コリア・パッシング(韓国無視)」に遭うという状態にまで至った。韓国の国会議員が日本で冷遇されたのにはあきれてしまった。韓国国会の外交統一委員長をはじめとする当選3-6回の古参議員5人が行ったのに、日本側はわずかに初当選議員1人が応対しただけだった。安倍首相は施政方針演説で韓国に言及すらしなかった。その演説では、「韓国」という単語が1回だけ登場したが、それは北朝鮮問題を説明するときだった。50年間欠かさず開かれてきた「韓日経済人会議」を突然延期させたのも日本だった。韓国を「無視してもいい国」「たたいてもいい国」だと考えているのだ。日本の無礼と傲慢(ごうまん)はけしからぬことだが、発端をつくったのは韓国だ。こんなありさまにまで至った外交の破綻が残念でならない。

 日本だけではない。トランプ大統領は6月上旬、訪日の際に韓国へも寄ってほしいという韓国側の要請を拒絶した。華やかな蜜月パフォーマンスの中で開かれた米日首脳会談でも「韓国」は登場しなかった。トランプ大統領は海上自衛隊の護衛艦に乗り、東海を「日本海」と呼び、韓米同盟は口に出すこともしなかった。さらにトランプ大統領はかつて、韓国を指して「米国のことが嫌いな国」と言った。米国大統領の心に韓国のイメージが本当にこんな形で刻まれているとしたら、それは大変な災厄も同然だ。北朝鮮にのめりこみ、同盟や友邦を軽視する単細胞外交は、国家的な惨事という形で跳ね返ってきた。地に落ちた国の立場を取り戻そうと思ったら、長い時間と努力を要するだろう。

--- 省略 ---

 不幸にも、国家百年の大計を取り返しがつかないほど覆そうとする現政権の試みは成功を収めている。脱原発の「くぎ」は、世界最強だった韓国の原発の生態系を崩壊させた。原発のパーツメーカーは工場を畳み、中心的な人材は海外へ脱出している。このままでは、来年からは自力で原発を建てられない国へ転落するだろうという。仮に次期政権が脱原発を放棄しても、原状回復に長い歳月と天文学的な費用がかかることは避けられない。5年たったら退場する政権が、何の権利でこんな自害劇を敢行するのか。

 文在寅政権は、自身を「革命政権」と錯覚している。ろうそく革命によって革命的権限を手に入れたかのように振る舞っている。だから国政運営でも積弊清算でも、革命をやるかのようにやたらとやいばを振り回している。しかし「ろうそく民心」が立ち上がったのは、左派イデオロギー革命を望んだからではない。国政の革命的破壊を望んだわけでもないだろう。現政権は、口さえ開けば「ろうそく精神」を掲げるが、行動は逆行している。韓国の全国民が廃棄を要求している国政のコミュニケーション不全と「陣営分け」、「仲間内」政治は一段とひどくなった。そうして、ろうそく民心とは遠く隔たった、とんでもない方向へと国を追いつめている。国民の意向は尋ねもせず、国政のあちこちにイデオロギーのくぎを打ち込んでいる。

 韓国が進んでいくべき方向については、蓄積された国民的コンセンサスがある。それを一言二言で表現するのは困難だが、少なくとも、無視されてしなびた、衰弱した国をつくろうということに同意する国民はいないだろう。誰が5年限りの政権に国の運命を思い通りにひっくり返す権限を与えたか。誰が国を台無しにせよと委任したというのか。

朴正薫(パク・チョンフン)論説室長

【朝鮮日報日本語版】
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/06/21/2019062180178.html


「誰が」って、あんたらでしょう。
任期の残る大統領を弾劾してまで祭り上げたのが、
現大統領の「文在寅」ではないですか。しかも、現在でも
支持率が五割ほどあるとか。与えてもらった国力や地位を
自力と勘違いしているからおかしくなるのですよ。

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