米国「韓国、中東に原発40基を一緒に作ろう」 破格の提案


「韓国紙:アラブ首長国連邦(UAE)に韓国の技術で建設中のバラカ原子力発電所」

 米国が原子力発電所(原発)40基を建設する中東版「マーシャルプラン」市場を一緒に攻略しようと韓国に提案した。中東でロシア・中国を牽制(けんせい)しようとする米国の戦略と韓国の優れた原発技術力が複合的に影響を及ぼした。

 中央日報は11日(現地時間)、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビで開かれた第24回世界エネルギー総会で、エネルギー業界の複数の有力な高位関係者と会合した。この関係者によると、米国ワシントン近東政策研究所諮問委員で世界安保分析研究所会長のロバート・マクファーレン氏をはじめ、5人の米国関係者が、6月中旬に訪韓して韓国の原発産業高位関係者と接触した。

 当時、マクファーレン氏らが訪韓した理由は、米国政府が推進中の「中東版マーシャルプラン」ためだというのがアブダビで会ったエネルギー業界関係者の説明だ。中東版マーシャルプランは中東地域に40基余りの原子力発電所を建設して経済復興を導くという米国のプロジェクトだ。特に消息筋は「米国ホワイトハウスのトップレベルのシグナルによってマクファーレン氏が訪韓したと承知している」とし「この時点を前後して韓国政府関係者もワシントンでコンソーシアム構成問題を議論した」と話した。

 UAEで原発4基を作るのに主契約規模(整備事業など除外)が244億ドル(約28兆ウォン、約2億6400万円)であったため、同じような建設費用が投じられると仮定すると、40基なら2440億ドルに達するものと予想される。

 米国が原発輸出市場で韓国に手を差し出したのは、最近のサウジアラビア商用原発受注戦で入手した情報が影響を及ぼしたとみられる。サウジアラビアは2.8ギガワット級の原発2基の建設を推進中だ。サウジアラビアが5社の予備事業者(韓国・米国・フランス・中国・ロシア)を対象に実施した「技術評価」部門で、米国が相対的に低い評価を受けたという機密情報を入手し、相対的に高い評価を受けた韓国に手を差し出したというのがこの消息筋の説明だ。

 国際情勢の変化とも密接な関連がある。現在のところ、複数の原発建設プロジェクトを一斉に推進できる技術を備えた国家は世界で5カ国だけだ。このうち米国と経済・軍事的に密接な関係があり米国が信頼できる原発技術を備えているのは韓国だけだ。

 匿名を求めたエネルギー業界の最高経営責任者(CEO)は「国際力学関係を考慮する時、韓国と米国が今手を握れば世界の原発輸出市場を事実上寡占できる機会が開かれる」とし「たとえ韓国政府が脱原発政策を推進中だとしても、理念のために消極的に検討するには大きすぎる資金が動くという点で、両国が積極的にこの機会を生かすほうが賢明だ」と助言した。

【中央日報日本語版】https://japanese.joins.com/article/653/257653.html


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