【コラム】中国、中途半端だが恐ろしい



 今月6日、ドイツのベルリンで開催されていた国際コンシューマー・エレクトロニクス展(IFA)の基調演説会場で壇上に立った中国・華為(ファーウェイ)の余承東・消費者事業グループ担当最高経営責任者(CEO)は終始一貫、自信ある言葉と表情で華為の技術力を自慢した。華為は同日、世界初となる第5世代(5G)移動通信規格のスマートフォン用システムオンチップ(SoC)を発表したが、それよりも華為の雰囲気を克明に物語ったのは、スマートフォン「P30プロ」を紹介した瞬間だった。

 余CEOはスマートフォンP30シリーズの写真とサムスン電子のギャラクシーノート10の写真を画面に映し出した。そして、「サムスン電子はギャラクシーノート9まではスマートフォン裏面のカメラモジュールを横に配置したが、ギャラクシーノート10からは華為に追随して縦に配置した」と述べた。この瞬間、全世界の取材陣は爆笑した。サムスンと華為の製品の品質と技術力にはまだ格差があるが、特に意味がない部分を指して、自分たちが世界最高だと自慢したのだった。余CEOはお構いなしで、「サムスン、アップルができないことを華為はやる」とも語った。

 IFAの現場で見た中国のIT企業はとりわけ「世界初」「世界最高」という言葉を頻繁に使った。TCLは8K水準の高解像度と5Gを組み合わせたテレビを初めて発表し、ハイアール(海爾)は冷蔵庫の機能をホログラムで説明した。今年のIFAでこの種のテレビとホログラムで出展したのは中国メーカーだけだった。

 技術的な面だけで言えば、中国製品は中途半端だ。TCLの「8K+5G」テレビは5Gの電波を受信するのではなく、別のモデムを通じ、5Gでコンテンツをダウンロードし、それをUSB経由で接続するものだ。真の「8K+5G」テレビではない。このレベルならば既存のテレビでも可能だ。ハイアールのホログラムも画質は低かった。華為が世界初の5Gスマートフォン用SoCとしたものも、旧型の中央処理装置(CPU)技術で製作したものだ。新製品として発表したテレビもサムスン電子、LG電子を模倣したものだった。

 国際展示会にこんな「水準以下」の製品を出展しておいて、世界初、世界最高だと発表した中国メーカーをどう見るべきか。韓国IT業界は「恐ろしい」と指摘する。会場で出会った韓国の大手IT企業の幹部は「中国メーカーが今のところは韓国製品をまねて、話にならない大言壮語を吐いているように見えるが、結局は政府の支援、広大な内需市場を土台に数年以内にそういう技術を本当に投入するはずだ。笑ってばかりはいられない」と話した。

 ソニーやパナソニックなど日本企業のブースは中国とは異なった。安定的な技術と洗練されたデザインをアピールした。しかし、革新や情熱は感じられなかった。中国メーカーのような「覇気」もなかった。韓国に押された日本の電子メーカーのように、10年後に韓国が中国に押されれば、こんな様子になるのかと思うと恐ろしかった。日本企業のブースを回り、韓国企業のブースに戻ってきた。雰囲気は中国企業と日本企業の中間だった。

【朝鮮日報日本語版】
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/20/2019092080115.html


「日本企業のようになるかと思うと恐ろしい」? その時は日本メーカーのようにはならないと思いますよ。馬鹿にしている中国企業の傘下になっているかもしれませんね。

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