「ノーベル賞患い」の季節…韓国は日本に追いつくことができるか



10月、ノーベル賞の季節が巡ってきた。今月7日のノーベル生理学・医学賞の発表を皮切りに、8日物理学賞、9日化学賞が発表される。誰かにとっては祝祭の時間だが、いつもそれを見つめるだけの韓国科学界としては「苦悩の季節」でもある。ノーベル賞が科学技術研究・開発(R&D)の目的にはなれない。だが、人類に寄与した優れた研究成果を世界的に認められる科学界最高権威の賞という点で、ノーベル賞は依然として否定できない科学者の夢だ。遠くて近い国、日本は2000年以降に16人のノーベル科学賞受賞者を輩出し、米国(55人)に次いで世界2位を記録している。韓国はいつごろノーベル科学賞を懐に抱くことができるのだろうか。

韓国基礎科学研究院(IBS)は3日、「ノーベル賞と基礎科学育成戦略:韓国と日本の比較」という報告書を出し、韓国の基礎科学の歴史は日本に比べて浅いが、最近急成長を遂げていると明らかにした。また、日本との格差は認めるものの、列島の成功経験をベンチマーキングしようとする努力が今よりも増えれば、韓国科学者のノーベル賞受賞も遠くないとの戦略を提示した。

ノーベル科学賞は生理学・医学賞、物理学、化学の3つの基礎科学分野からなる。韓国と日本の基礎科学の歴史と蓄積の格差はどのくらいになるのだろうか。科学界では両国間の格差を最小で50年、最大100年と見ている。

日本は1868年の明治維新で幕府体制が崩壊しながら職を失った下級侍を西洋に国費留学生として大勢派遣した。彼らが帰ってきて研究者・教授として現代の基礎科学を日本に移植させた。1886年から東京帝国大学をはじめとする7つの帝国大学を設置し、最先端科学研究とエリート教育を開始した。また、1917年にはアジア初の基礎科学総合研究所である理化学研究所(RIKEN)を設立した。20世紀初頭にすでに世界水準の基礎科学に対する研究環境を整えたということだ。

IBS基礎科学研究院のシム・シボ政策企画本部長は「日本は近代の始まりと同時に科学者を養成し、国家の研究拠点を作った」とし「そのような長年の蓄積の成果が2000年代以降、最高水準に到達した」と話した。

反面、韓国は1945年解放以降になってようやく近代的な研究・教育体制が導入された。だが、これも産業化という国家的課題が優先視されながら基礎科学の育成は後回しにされた。韓国初の国家研究所といえる韓国科学技術研究院(KIST)が1966年に設立され、研究中心大学であるKAIST(韓国科学技術院)が1971年に設立されたが、基礎科学よりは産業技術の導入と普及に注力した。

基礎科学研究資金を支援する韓国科学財団は1977年に作られた。また、実質的な研究基盤を作った「創意的研究振興事業」は1996年に始まった。名実共に基礎科学総合研究機関であるIBSが作られたのは2011年で、まだ10年も経っていない。

だが、このような「蓄積の時間」の格差が存在しているにも関わらず、最近になって韓日間の基礎科学研究の差は大幅に短縮されている。特に一部の上位圏研究者グループでは韓国も頭角を現わしているというのが科学界の評価だ。実際、国際学術情報分析企業のクラリベイト・アナリティクス(旧トムソン・ロイター)の分析結果によると、論文の質的水準を見ることができる被引用世界最上位圏研究者部門で、韓国は日本に劣らない傾向にある。最近5年間の被引用上位0.01%研究者である、別名「ノーベル賞有力候補リスト」には日本が7人、韓国は3人が入っている。KAISTのユ・リョン教授(2014年)と成均館(ソンギュングァン)大学のパク・ナムギュ教授(2017年)、蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)のロドニー・ルオフ教授(2018年)だ。

被引用上位1%研究者(HCR:Highly Cited Researcher)の数を見ても韓国は日本に決して遅れを取っていない。昨年は韓国は53人、日本は90人水準だ。ここ数年間で韓国の科学技術の底力が着実についてきたことを示す証拠だ。

国家科学技術諮問会議のヨム・ハンウン副議長は「日本が1920年代に基礎科学の土台を整えたとすると、我が国は1990年代になってようやく基礎科学への投資が始まるくらい、韓日間の基礎研究の歴史の隔たりが大きかった」としつつも「だが、最近20年間を見ると、日本は若年層が理工大大学院を忌避して政府の投資も落ちながら活力を失っている反面、韓国は世界で中国の次に速いスピードで基礎研究の投資が行われていて日本に速いスピードで追いついている」と話した。

IBSは報告書で、韓国の基礎科学育成戦略として(1)世界的に優秀で国家を代表する先導科学者の大型プロジェクトに果敢に投資すること、(2)社会・経済の変化に振り回されない持続的かつ安定した基礎科学育成、(3)世界基礎科学の中心部と活発な共同研究、人材交流を通した協力ネットワークの強化で、世界に韓国の研究水準を広く知らしめて認知度を上げること--などを提示した。

KAIST機械工学科のイ・スンソプ教授は「最近、国内で博士学位を受けた後輩教授だけ見ても、驚くほど世界的レベルの研究成果を上げている」とし「このような傾向なら、遅くとも今後10年以内に我が国からもノーベル科学賞受賞者が輩出されるだろう」と話した。

【中央日報日本語版】https://japanese.joins.com/JArticle/258237

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この人たち、ノーベル賞受賞者に「どうすれば韓国も・・・」な質問を何度もして、「賞自体を目指すのではなく・・・」と聞かされてきたはず。それでもベンチマークとか、ネットワークとか・・・ まったく理解しないのですね。とにかく日本に執着しているのが気持ち悪い。

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