韓国の慰安婦問題はもはや憎しみを持ち続ける「宗教」だ 室谷克実×加藤達也



 韓国の康京和外相は9日、慰安婦問題の解決を確認した2015年12月の日韓合意に関する韓国政府の新方針を発表した。日本政府が拠出した10億円と同額を韓国政府が拠出し、日本拠出分の扱いは今後日本側と協議すると表明。河野太郎外相は「全く受け入れられない」と批判した。なぜ北朝鮮の脅威に「日米韓」で対峙している中、国と国との約束をこうも簡単に動かそうとするのか。ベストセラー『呆韓論』の著者・室谷克実氏と加藤達也・産経元ソウル支局長が「韓国リスク」について語った。


「日米韓にヒビ」はいいこと

加藤 文在寅政権は慰安婦問題に関する日韓合意をなんとか白紙に戻そうとしています。

室谷 最近思うのは、慰安婦問題は韓国で慰安婦の像を本尊にした宗教になってきましたね。ご本尊の前で、地べたに座ってお辞儀したり。(中略)

加藤 いま日米韓の連携が重要だと言われていますが、相変わらずです。

室谷 慰安婦問題や徴用工問題を焚きつけることは、日韓分断になる。それは日米韓にヒビ割れをつくることになるから、いいことだと。これが彼ら韓国の左翼の発想です。つまり慰安婦だ、強制徴用だとやれば、日本人に嫌韓派が増える。ここは事実でしょう。そうすれば、日韓の協力がうまくいかなくなると、彼らは思うわけですよ。それはいいことなのです。だから彼らとしては、慰安婦問題や徴用工問題にますます燃料投下をしなければいけないわけです。

 韓国の保守派指導者は、左翼の運び方を分かっています。でも「慰安婦教」の前では、まったく文句を言えないわけです。もう絶対的な「国教」だから。

 だからあの朴裕河の『帝国の慰安婦』に対する裁判などは、完全な「宗教裁判」なのですよ。

加藤 確かにそう考えるとわかりやすいですね。

室谷 まさに宗教。宗教だから、学術的な研究もダメだというわけです。

加藤 まったくダメですね。

室谷 宗教というのは、普通は幸せになるための手段みたいなものでしょう。だけど、あの「慰安婦教」は、憎しみを持ち続けるための宗教なわけです。

加藤 確かに。自分たちが信じるものが絶対の「正」であり「善」であるということを前提として、その宗教は始まります。その領域に朴槿恵大統領は2015年年末に、日韓合意という形で踏み込んで、蹴散らそうとした。彼らにしてみれば蹴散らされたことで、ますますその運動に拍車が掛かってしまった。スイッチが入ってしまいましたね。

室谷 あれは宗教だからどうしようもない。

加藤 ただ、放っておけないのは、昔、イエズス会が世界中に布教と調査をワンセットにして、送り込みましたよね。それで新大陸へ進出した。中南米などにどんどん入り込んでいって、植民地拡張主義を尽くしたわけです。

 韓国の「慰安婦教」もある種、似たような臭いがします。「善」だと勝手に思い込んで、「善」から発する行為はすべて「善」であるという論法によって、すべて焼き尽くしてくる可能性がある。それにどう対応するか、対抗策を日本側は考えないといけません。政府も地方自治体も、文化交流をする民間もそうですし、貿易関係も心構えが必要。


国民に隠している従北反米

加藤 事実と異なる歴史の刷り込みの再生産をずっと繰り返してきたと言えますね。

室谷 どんどんどんどんそれが膨らんでくるわけです。

加藤 いまや従北反日反米で収拾がつかなくなっています。

室谷 しかし国民は文在寅支持派も含めて、依然として安保はアメリカ任せなのですよね。関連して出てくるのが、韓国の戦時作戦統制権の話です。

加藤 戦時作戦統制権とは戦争の時に軍隊の作戦を指揮する権限で、1950年から国連軍司令官や在韓米軍司令官が握っています。

室谷 それを「返せ」と言い出したのは盧武鉉です。「自主国防論」に絡めて出してきたが、実は「韓国の防衛力の弱体化」を目指す左翼イデオロギーの産物です。だから軍部が猛烈に反対した。

加藤 それはそうでしょう。弱い軍の指揮官が、強い部隊を指揮するなんてあり得ないでしょうから。

室谷 ところが曲者は「自主」です。韓国中で「自主」は絶対的なプラスイメージの言葉なのです。それで、盧武鉉後の保守政権は韓国軍の力が在韓米軍に追いついた時に返還してもらうとお茶を濁した。事実上、「返してくれなくていいです」ということです。文在寅政権は盧武鉉の後継政権ですから「返せ」です。それは「独立国として当然」といった論法ですから、それなりの支持がある。しかし言葉の遊びの次元を離れると、文在寅の支持者まで「アメリカに守ってもらわなくてはならない」となる。不思議な国・韓国の一側面です。

加藤 そうですね、そこがおもしろい(笑)。

室谷 安保はアメリカに……で文在寅を支持しているわけです。文在寅の中核グループは「自分たちは従北です」とは言わない。隠してるわけですよ。「反米です」ということも国民世論の手前、隠している。だからぶれて、ぎくしゃくして、コウモリ的に振る舞うしかないわけです。

 つまり、「反米」とも言えない。まして「北朝鮮バンザイ」とも言えない。言えるのは「反日」だけなわけです。「反日」には誰も文句を言わないから、「反日」を進めるわけです。日本がそれに怒ると、韓国と日本の離反になる。それが米韓日の安保体制をひび割れさせる。それは北のためになるいいことだと、こういうことです。

加藤 二重、三重に、「反日」はいいことだ理論が上塗りされていますね。

 そしてアメリカの軍事力を借りてきて自国を守っている。要するに、日本には「核の傘」がありますが、韓国の場合は全面的に通常戦力も含めて「米軍の傘」の下にいます。

 中央日報の社説やコラムでよく出てくるこういう論法があります。自分たちは小さい国である、でも外交巧者であると。つまり、巧みだということです。バランサー外交とか、いろんな珍妙な理屈が繰り出されてきます。韓国には資源もない、人口も少ないのに、あれだけ荒廃した朝鮮戦争の後に今の発展を得たのは、民族として誇りに思っていい、巧みで優秀で強い民族だから大丈夫だ、大船に乗って暮らしましょうというような、およそ論文とも言えないような文章が見られます。

 韓国の知識人にはそのような「米軍の傘」の現状に安住して大丈夫だという根拠のない自信があります。そして、北からは攻められない。攻めてくるわけがない。なぜならば、自分たちは巧みな国だから、みたいな。

室谷 でも、同じ民族だったら、北もきっと優秀なのですよ(笑)。

加藤 そうですよね。優秀な国同士が角を突き合わせているわけですから、どうするのでしょうね(笑)。


左翼のヒトラー政権だとアメリカは知らない

加藤 李明博に司直の手が向かっていることと、朴槿恵を魔女狩りのようにして追い落としたことは、親日派を清算するというドクトリンから始まっていることです。李明博は日本で生まれて、日本に魂を譲り渡したという論法です。一方、朴槿恵は父親の朴正煕が親日派と見られている。

 李明博はそういう批判があるため、竹島に違法上陸したのです。それを払拭しようとした。李明博の竹島上陸と、朴槿恵が最初から反日全開だったのは同じことです。

 文在寅の親日派清算というのは、つまりは朴正煕的なるものを壊滅させて、叩き出すということでしょう。逆にいうと、彼が批判したいものには全部、親日派のレッテルを貼って、排除するということです。韓国では今、そうして物事が進んでいます。

室谷 国内を左翼だけにしたい。保守派壊滅作戦。

加藤 文在寅政権では、保守イコール親日派ですからね。敵として一番わかりやすいのが親日。例えば中国やロシアみたいに「奴は反革命だ」という分かりやすいスローガンは韓国にはないわけです。「反革命」と同じようなスローガンが「親日」です。置き換えてみると、よくわかります。

室谷 そのうち、「ロウソク革命の精神」が、韓国の改正憲法の前文に載るでしょう。

加藤 載るかもしれない。すでに憲法の前文を書き換えるぐらいは簡単な状態になっていますからね。いま韓国の憲法前文にあるのは「三・一運動」(日本からの朝鮮独立運動)、それから1960年の「四・一九」(李承晩大統領が下野したデモ)で、次は2016年末からの「ロウソク革命の精神」。従北精神です。

室谷 北朝鮮に中国、そして韓国が周囲にあるのですから、日本はあらゆる意味で防衛能力を高めるしかありません。その一環として情報省をつくるべきだと思います。

加藤 そうですね。軍事力ももちろんそうですが、戦略眼を磨くということが大事だと思います。世界的視野で敵を減らして、味方を増やす戦略。

 いま19世紀の終わりごろの状況に、極東がどんどん近づいてきていて、日本は朝鮮半島の争いごとに巻き込まれかねない。そんな無益なことはもう二度と繰り返してはいけないと思います。19世紀に朝鮮半島に手を突っ込んでも、何の得もなかったわけですからね。文在寅政権など「赤い韓国」とは非韓三原則でいいと思います。

室谷 助けない、教えない、かかわらない、だったか。

加藤 かかわりたくないけれども、アメリカからも「韓国をなんとかしてくれ」となるでしょう。アメリカも今回はあの国を肌で感じることになるのではと思いますけれども。

室谷 でも、「左翼のヒトラー政権」だということは、まだ分かってないようだ。日本が教えなければいけない。


■室谷克実(むろたに・かつみ) 評論家。1949(昭和24)年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部を卒業後、時事通信社入社。政治部記者、ソウル特派員、宇都宮支局長、「時事解説」編集長などを歴任。2009年に定年退社し、評論活動に入る。著書に『呆韓論』『ディス・イズ・コリア 韓国船沈没考』(産経新聞出版)、『悪韓論』『日韓がタブーにする半島の歴史』『韓国は裏切る』(新潮新書)、『朝日新聞「戦時社説」を読む』(毎日ワンズ)、『崩韓論』(飛鳥新社)など多数。

■加藤達也(かとう・たつや) 元産経新聞ソウル支局長。1966(昭和41)年、東京都生まれ。91年、産経新聞入社。浦和総局、夕刊フジ報道部を経て99年から社会部で警視庁(公安・警備部門)、拉致問題などを担当。2004年、韓国・延世大学校で語学研修。社会部、外信部を経て10年11月からソウル特派員、11年11月、ソウル支局長。14年10月から社会部編集委員。支局長当時の14年8月、セウォル号事故当日の朴槿惠大統領の「空白の7時間」について産経新聞のインターネットコラムで論評。直後から15年4月まで出国禁止に。14年10月に「大統領への名誉毀損罪」として韓国で起訴されたが、15年末ソウル中央地裁が「無罪判決」を下した。公権力に不都合な記事を書いた外国人特派員を刑事訴追するという暴挙に出た韓国の実態と裁判の全貌を当事者が明らかにした著書『なぜ私は韓国に勝てたか 朴槿惠政権との500日戦争』(産経新聞出版)は、第25回山本七平賞受賞。

【産経ニュース】http://www.sankei.com/premium/news/180114/prm1801140003-n1.html


繰り返し聞かされる「日・米・韓の連携」。
個人的にはどうしても「韓」との連携が必要だとは思えない。
強いて言えば、戦場として使う意外には・・・
対談でも触れられていますが、日本としては関わらない。
これが絶対に日本人の為だと思われます。

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