文在寅の敵は金正恩よりも日本…戦争が起きない展開も日本には最悪だ



--- 前半省略 ---

 文大統領は北朝鮮について、いくら独裁であろうが現実に北のリーダーが金正恩であることは確かで、認めるしかない、と言ってきました。まずは認めるという立場に立っているのです。彼の究極の狙いは北朝鮮と一緒になって一国二制度による連邦国家(南北連合国家)をつくっていくことで、今まで周辺国から侮辱され、支配され続けてきた朝鮮を「強い朝鮮」にしたい。これが文在寅の悲願であり、文大統領は自分の代でそれを実現したいと考えています。

 そのような彼にとって一番、邪魔な存在は在韓米軍にほかなりません。現在、在韓米軍が握っている戦時作戦統制権を韓国に早ければ二年、遅くとも七~八年で戻すことで米韓は合意しているのです。ただし、これには条件があって韓国軍が独力で自国を防衛できるだけの力を備えなければなりません。そうでなければアメリカは手を引けませんし、歴代政権のもとでも移行の延期が繰り返されてきました。

 ですが南北の平和ムードが高まっていけば韓国国内の北朝鮮に対する警戒心はますますなくなっていくでしょう。そうなれは戦時作戦統制権を韓国に移す動きは加速するに違いありません。戦時作戦統制権が韓国軍に返還されれば、在韓米軍が韓国から撤退するのは時間の問題となりますし、在韓米軍の撤退とともに南北平和協定が結ばれ、南北は統一へ向けて歩みはじめることになるでしょう。

 文大統領がその実現に向けて終末高高度防衛(THAAD)ミサイルを受け容れたのも、韓国軍が自力で国内を防衛できるとアピールするためです。中国ははじめこれに反発し、観光客をストップさせるなど経済的な報復措置を続けました。

 しかし、昨年十月二十四日の共産党大会閉幕を機に、突如として韓国のTHAAD配備に一定の理解を示すようになりました。韓国側は「THAADの追加配備はしない」「アメリカのミサイル防衛(MD)体制に韓国は加わらない」「日米韓の関係は軍事同盟に発展しない」と中国側に伝えたのです。中国にとっては米軍が朝鮮半島から出ていけば、そこに入りやすくなると考えています。北の強硬な核・ミサイル挑発との対峙で、日米韓の連帯がいっそう強化しなくてはならないときに、韓国政府がわざわざ三方針を表明するのは「韓国は日米から離反して中国に従う道をとる」という中国へのメッセージ以外のものではありません。米軍撤退を見据えた政府の方針といっていいでしょう。

 中国は、昨年十二月、訪中した文大統領を国賓として迎えました。実際には「従属国待遇」でしたが、文大統領は不満どころか「我々は南京虐殺に深い同質感をもっている」「両国は帝国主義による苦難も共に経験し、共に抗日闘争を繰り広げ、厳しい時期を一緒に乗り切ってきた」などと、中国への強い親近感をアピールしたのです(聯合ニュース二〇一七年十二月十三日)。

 ここでいう帝国主義というのはまさしく日本です。韓国が覇権国家である中国に接近し、関係を深めるさいに、「共通の敵」として持ち出されるのは日本であり、日本を悪者に仕立て上げながら同調していくことを示しています。


文氏の手法では北の核は温存

 いずれにしても金正恩と文在寅という二人の指導者によって「平和ムード」が演出された形で五輪が終われば、韓米軍事演習が焦点となるのは間違いありません。アメリカは実施を明言していますが、恐らく文大統領はこれをやらせない方向で動くのではないか、と思います。

 トランプ大統領は、北朝鮮の核は認めず北の核開発をやめさせるために脅威を与え続けなければならないと考えています。そのために米韓軍事訓練は不可欠で、南北対話によって国連制裁が骨抜きにされたりすることがないよう神経を尖らせています。ですが、韓国国内に平和的な機運がますます盛り上がっていったらどうなるか。南北対話のなかで、軍事演習がやり玉に挙げられることは避けられません。北朝鮮からの往来などが進み、北朝鮮に対する支援や援助が俎上に上るようになれば、実施はますます覚束なくなるでしょう。

 さすがに国連制裁は依然として続いていますから韓国が正面から経済支援するのは難しいでしょう。ですが北を支援する方法はいくらでもあります。平和ムードが高まれば政権に対する国民の支持も高まるでしょうから、そうしたなかで文大統領はきっと米韓軍事演習の延期や中止を求めていくと思われます。アメリカの機嫌を損ねないように気をつけながらも延期、延期という形で結局はそれをなくしていきたい。こうしたことを文大統領は狙っていくと思われますし、アメリカが朝鮮半島から手を引く画策は続くでしょう。

 南北融和が進み、朝鮮半島が平和に向かっているという話が広がれば-アメリカは警戒するでしょうが-ヨーロッパも中国もロシアも、そうした状況を受け容れるでしょう。北朝鮮の核ミサイル開発に神経をとがらせ、軍事行動を辞さない構えを示しているアメリカでさえ本音では、朝鮮半島をめぐる様々な問題など南北で解決してほしいと内心思っています。「戦争よりはましじゃないか」と考える日本人だって多いのではないでしょうか。

 ただ、それでは北朝鮮の核開発にしても、日本の拉致問題や北朝鮮内人権弾圧問題にしても、北朝鮮の現状を温存してしまいます。北の核開発に誰もブレーキを掛けず、このまま温存される恐れがある。北朝鮮の独裁体制がそのまま維持、温存され核も温存される。今の状況は間違いなくその方向に行っています。

 北朝鮮の人権問題も南北対話では何ら触れられていません。本来ならば韓国が北朝鮮を厳しく問い詰めるべきなのです。慰安婦問題を人権問題として日本にあれだけ追及の矛先を向けてくる韓国が北朝鮮の人権問題に全然触れないのはおかしなことです。

 同じことは核ミサイル問題にもいえます。韓国は北朝鮮を厳しく追及すべきなのです。実は文大統領が秘書官として仕えた盧武鉉大統領が「北の核は安全な核だ」と発言したことがありました。文大統領は盧氏のこの発言を今に至るまで一度も批判していません。恐らく同じ考えを持っているからだと思います。

 国連制裁は厳しさを増しています。制裁の抜け穴も、しだいに塞がれています。核放棄がない限り、国連制裁はどこまでも延々と続きます。では北朝鮮はこれに音を上げるか、あるいは打って出るか。アメリカが北朝鮮攻撃を敢行するか。あるいは偶発的衝突から本格的な戦争へと拡大していくか。いずれも可能性の問題ですが私はいずれにもならない可能性もあると思うのです。北朝鮮が核放棄をせず、米朝戦争にもならない。それは日本には最悪のシナリオがもたらされることを意味します。私は、この可能性が最も高いと思う。その場合に近未来に起きるであろうことへの対処を考えなければならない。戦争が起きることも最悪ですが、そうならない展開もまた日本には最悪なのです。

呉善花氏 1956年、韓国済州島出身。大東文化大学(英語学専攻)卒業後、東京外国語大学地域研究科修士課程(北米地域研究)修了。拓殖大学国際学部教授。日本に帰化。日本で働く韓国人ホステスを題材とした『スカートの風』はシリーズ化され、『攘夷の韓国 開国の日本』で山本七平賞受賞。『反日韓国の自壊が始まった』(2014年)『朴槿恵の真実 哀しき反日プリンセス』(文春新書)など著書多数。

【産経ニュース】
http://www.sankei.com/premium/news/180211/prm1802110024-n1.html


日本にとっては最後の部分、「核を持ったまま戦争もない」が
本当に最悪でしょう。この機に確実に核放棄させるため、
徹底的に叩き潰してもらいたい。たとえ犠牲を被ってでも。
未来のためには必要と思います。彼らの性質から推測して、
統一して核など持てば、確実に日本を恫喝します。

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